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女性外科医、「一軍になれない」

レポート 2015年6月15日 (月)  成相通子(m3.com編集部)

育児支援の体制や職場の意識は改善しているものの、結婚や出産でキャリアにまい進できない――。そんな女性外科医の実態像が、日本外科学会男女共同参画委員会が実施した調査で明らかになった。 調査結果を取りまとめた川瀬和美氏(東京慈恵会医科大学外科講師)は「意識は以前よりも多少改善したが、結婚した女性外科医の家事役割分担はそのまま」と指摘し、「当直免除や時短勤務が続けば、一軍の外科医になれない」と危機感を募らせている。調査結果は、今春の第115回日本外科学会定期学術集会で発表した。 自身も子供を育てながら、外科の一線で働く川瀬和美氏。 日本外科学会では、2007年11月から2008年1月にかけて、外科医の生活や勤務に関する考え方の実態調査を目的に、同女性外科医支援委員会(現:男女共同参画委員会)調査を実施。女性外科医のキャリア形成やワークライフバランスの問題点などが明らかになった(『「外科医が人として健全な生活を送るために」』を参照)。 今回は、前回調査との比較を目的として、日本外科学会会員を対象に2014年7月から1カ月間、電子メールで回答を募った。有効回答数は男性5586人、女性625人の計...