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2025年を見据えた医師養成、「動くなら、今!」

レポート 2015年6月17日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会の大会長を務めた、前野哲博氏。 第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会が、6月13日と14日の2日間にわたり、茨城県つくば市で開催され、大会長を務めた前野哲博氏(筑波大学医学医療系地域医療教育学教授、本学会副理事長)は、本大会のテーマである「人びとの暮らしを支える医療人の育成」と題して、大会長講演をした。2025年に向けて人口の高齢化が進み、医療ニーズが増大する日本では、「医者が患者の病気を治す」から、「みんなで住民の健康を守る」へのパラダイムシフトが必要であるとし、それに対応できる医療人の養成が重要であり、総合診療医に期待される役割は大きいと指摘した。 講演の中で、「10年後の医療を支える人材は、今どこにいるか」と問いかけた前野氏。その答えは、「大学2年生」だ。総合診療医の養成をはじめ、大学が果たす役割は大きいものの、大学病院は特定機能病院であり、教育環境は不十分であるとし、「大学の持つ教育機能を、最適の教育フィールドである地域に展開する」ことが求められるとした。筑波大学総合診療科に所属する家庭医療専門医は現在25人。医師不足の茨城県に9...