1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 薬剤師のためのワクチン入門

薬剤師のためのワクチン入門

オピニオン 2015年6月18日 (木)  石塚稔(多摩大学 医療・介護ソリューション研究所 フェロー)

ママを応援する薬局薬剤師 今、薬局・薬剤師に期待されているのは患者の健康支援である。薬の相談は当然のこと、ワクチン(予防接種)についても「薬剤師に相談してよかった」と患者に思ってもらえる知識を持つことは非常に重要である。なぜなら、薬剤師がワクチンの知識をつけることは「地域の患者を支える」という理念につながるからだ。「薬局薬剤師はワクチンの意義や知識を活用して、子を持つ働くママたちを応援してはどうだろうか」というのが今回のコラムの趣旨である。地域の小児科医と薬剤師のワクチン連携によって赤ちゃんが増えれば最高だ。 それを実践しているのが米国の薬局薬剤師。ほとんどの州でインフルエンザの予防接種のみならず、その他の予防接種も薬剤師が実施している。しかし、そのためには、ワクチンの光(予防効果)と影(副反応)を見極めるための知識が必要となる。なぜなら、ワクチンは種類が多く、接種対象の年齢も幅広い。さらに、接種順序や同時接種の可否など管理がとても複雑だからだ。しかも、予防効果があるとは限らないから厄介だ。 薬剤師には予防接種法はもとより、地域社会の理解やワクチンの費用対効果など、総合的な知識に基づく...