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ナンバー科弊害の解消提言、国立病院長会議

レポート 2015年6月24日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

群馬大学医学部付属病院で肝臓の腹腔鏡手術を受けた患者8人が死亡した問題を受けて、国立大学附属病院長会議は6月22日の会見で、大学医局におけるナンバー科の弊害の解消など「診療体制」などの大学病院の在り方について緊急提言した。 提言は、群大の事故に加え、東京女子医科大学病院で禁忌の麻酔薬投与で小児が死亡した問題も含めて、「(大学病院に)国民が不安と疑念を抱く不幸な事態となっている」ことを踏まえたもの。 提言は、「診療体制」「職業倫理」「医療安全」の 3本柱から成る。「診療体制」においては、重篤な有害事象があった場合、診療科のカンファレンスに加え「必要に応じて、病院の診療科横断的な会議で検討すべき」としている。群馬大において、第一外科と第二外科が存在していて、事故は第二外科で起きた。提言ではナンバー科について、「(現在は)意義はほとんどなく、むしろ標準的治療からの逸脱、有害事象の隠ぺいや情報共有の障害、人材の分散」などの障害が起きていると指摘。その上で、複数の診療科で同一術式で手術を実施する状態の解消を求め、少なくとも合同でカンファレンスを行い、常に情報を共有して、理由がないまま、異なる基準...