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薬剤師のためのワクチン入門

オピニオン 2015年7月14日 (火)  石塚稔(多摩大学 医療・介護ソリューション研究所 フェロー)

蚊が媒介する感染症とワクチン 2014年9月に国内で流行した「デング熱」や、最近韓国で流行しているラクダ(ラクダ乳)から感染する「中東呼吸器症候群のウイルス(MERS-CoV)」など、感染症が注目を浴びている。 薬剤師が海外渡航者にとって心強いサポーターとなるためには、動物由来感染症(人畜共通感染症)の知識が必須であり、常に最新の状況を把握しておかなければならない。そこで今回は「薬剤師が知っておくべき、蚊が媒介する感染症とワクチン」について解説したいと思う。 感染症は「感染症法」で感染リスクの高さによって1類~5類に分類され、蚊媒介感染症は4類感染症にあたる。(詳細は厚生労働省ホームページを参照)蚊媒介感染症は、国内だと「デング熱」や「日本脳炎」、海外から持ち込まれる可能性が高いものには「ウエストナイル熱」「チクングニア熱」「マラリア」がある。また、輸入感染症(旅行者感染症)と呼ばれている「黄熱」「西部ウマ脳炎」「東部ウマ脳炎」「ベネズエラウマ脳炎」「リフトバレー熱」なども蚊媒介の感染症である。(詳細は厚生労働省ホームページ「動物由来の感染症」や厚生労働省検疫所「FORTH]を参照) ...