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コミュニケーションスキルと脳科学

オピニオン 2015年7月17日 (金)  枝川義邦(早稲田大学研究戦略センター教授)

薬剤師が抱える悩みとして常に上位に挙げられる「人間関係」。その人間関係を左右するのがコミュニケーションスキルです。では、コミュニケーションにおいて脳はどのように働いているのでしょうか。早稲田大学ビジネススクールにて『経営と脳科学』の講座を持つ枝川義邦氏が、そのメカニズムを解説します。 脳科学で検証する視線と笑顔の効果 かつて「ひと目会ったその日から」なんていう魅惑的なフレーズが流行りました。目は口ほどにものをいう器官なのだから、その魅力を存分に発揮したいところ。「ひとの目を見て話しなさい」とはよく言われます。それが相手への誠意の表れであり、そうすることで相手も安心し、結局は自分の好感度も上がる、というのがその理由のひとつです。では、相手の目を見て話すことは、自分の印象を良くする万能薬なのでしょうか。 薬剤師の皆さんは、調剤や服薬指導などで毎日お忙しくされていることと思います。「忙」という漢字は「りっしんべん(=心)」に「亡」と書くように、忙しいときには心がどこかに行ってしまいがち。しかし薬剤師たるもの、病気や怪我で困っている患者さんと面と向かうときは笑顔でいたいものです。 相手の目を見...