緩和ケアにおいて薬剤師さんに望むこと

患者さんと向き合う中で医療従事者も疲弊することがあります。 緩和ケアでは、患者さんやその家族だけでなく医療従事者の心のケアにも注目が集まっており、海外では医療従事者のセルフケアに関する研修会が増えています。そこで今回は海外での体験も踏まえて医療従事者の心のケアについてお話します。あなた自身のケアについて一緒に考えてみましょう。 患者のケアの前に自分自身のケアを まず、あなたが酸素マスクを 飛行機に乗った時のアナウンスを思い出してください。緊急時の酸素マスク使用について「まず、あなた自身が呼吸できることを確認してから、お子さんやお年寄りにマスクをつけてください」とアナウンスされます。つまり、あなた自身の安全を確保して初めて、誰かのサポートができるということです。私たち医療従事者も自身の心身の安定があって初めて、誰かのケアができるのではないでしょうか。ちなみにこれは、オーストラリアにあるモナシュ大学の医療スタッフの間で活用されており、仲間が疲弊していると「マスク、マスク、まず、自分が呼吸しようよ」と声を掛け合うそうです。患者さんをケアする薬剤師も、まず自分のケアが必要です。 Not doi...