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脳卒中診療医の4割が「燃え尽き」状態

レポート 2015年11月11日 (水)  軸丸靖子(m3.com編集部)

日本で脳卒中診療に携わる医師の多くが疲弊しており、4割以上が“燃え尽き症候群”に該当する状態にあることが、国立循環器病研究センター循環器病統合情報センターの西村邦宏氏らが行った調査で明らかになった。日本の脳卒中専門医および脳外科専門医の名簿に載っている全員に配布したアンケートの結果で、「長時間労働」「短い睡眠時間」「経験年数の少なさ」が関連因子になっていた。 10月に札幌市で開かれた第74回日本脳神経外科学会特別企画「データから見る日本の脳神経外科のReality」で発表された。アンケートの配布は2011年11月で、配布人数は1万0741人。有効回答2724人中、今回必要なデータの全てが得られた2564人について結果を解析した。解析対象の92%は男性医師で、医師免許取得後10.19年が38%と最も多く、66%が脳外科医だった。 燃え尽き症候群の客観的指標であるMaslach Burnout Inventory(MBI)スコアを用いて評価したところ、脳卒中診療医の41.1%が燃え尽き症候群に該当しており、一般市民での該当率(27-28%)を大きく超えることが分かった。重篤な燃え尽き症候群...