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53の大学病院が「状況悪化」、消費増税の影響大

レポート 2015年11月20日 (金)  高橋直純(m3.com編集部)

全国医学部長病院長会議(会長:荒川哲男・大阪市立大医学部長)は11月19日の記者会見で、2015年度「大学病院経営実態調査」の結果を公表した。80の大学病院本院全体では、53病院が悪化傾向にあると回答。全体では年間約22億7400万円の医業収支赤字となっており、厳しい経営状況が続いている。研修医数については、初期研修医の漸減傾向は続いているが、後期研修医は増加傾向にあることが分かった(他の会見内容については『「奨学寄付金の増加を要望」、全国医学部長病院長会議』を参照)。 調査は2010年、2013年に続いて3回目。今回は2014年秋ごろに実施し、全国80大学病院本院から回答があった。1年前と比べた「全般的状況」を尋ねたところ、「良くなっている」が6病院、「少し良くなっている」が16病院、「変わらない」が5病院、「少し悪くなっている」が39病院、「悪くなっている」が14病院だった。「少し」を含めた「悪くなっている」の合計は53病院で、理由としては、1位が消費増税、2位が人件費の伸び、3位が診療報酬改定による収入減だった。 病院収支については73病院から回答があり、2014年度の 医業収支...