1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 統合失調症の認知矯正療法、便益の持続性を確認

統合失調症の認知矯正療法、便益の持続性を確認

2024年5月15日  専門誌ピックアップ

患者の認知機能と実生活での機能を改善する認知矯正療法の便益の持続性を無作為化試験の系統的レビューとメタ解析で検討。統合失調症スペクトラム障害と診断された患者を対象とした認知矯正療法の無作為化試験のうち追跡調査での評価がある試験を検索した。主要評価項目は、試験時から追跡終了時までの認知と機能の変化とした。 その結果、67件分の試験(参加者5334例)の報告130件を解析対象とした。認知矯正療法により、全般的認知(Cohenのd =0.23)と全般的機能(同0.26)において、追跡終了時に持続する統計的に有意なプラスの効果が得られた。良好な認知転帰と関連が見られたのは、対象者が少ないことと単一施設試験であることだった。良好な機能転帰と関連が見られたのは、治療期間が長いこと、追跡期間が長いこと、認知能力の向上を実際の生活に応用する技術、精神科リハビリテーションとの統合、グループ形式での実施、女性参加者が多いことだった。...