虚血認めるCKDの侵襲治療、保存治療に比べ利益見られず

中等度ないし重度の虚血を認める安定虚血性心疾患（CAD）を有する進行性慢性腎臓病（CKD）患者（eGFR ＜30mL/分/1.73m3または透析治療実地中）705例を対象に、血管造影後の血行再建術＋薬物療法（侵襲的治療）と薬物療法単独（保存的治療）を比較（ISCHEMIA-CKD試験）。シアトル狭心症質問票（SAQ）サマリースコア（範囲0-100、高スコアほど健康状態良好）を用いて、狭心症関連の症状、機能およびQOLを評価した。 その結果、3カ月時で、侵襲的治療群と保存的治療群のスコアの平均差は2.1（95％信用区間 －0.4-4.6）と推定され、侵襲的治療群の方が良好だったが、6カ月時までに群間差は減少した（平均差0.5、95％信用区間 －2.2-3.4）。3カ月時の群間差は、ベースラインで狭心症が毎日または毎週発生していた患者で最も大きく（10.1、同0.0-19.9）、狭心症が発生していなかった患者では差がほとんどなかった（0.6、同－1.9-3.3）。 ...