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COVID-19リスクにARBとACE阻害薬の関連見られず

2020年5月11日  New England Journal of Medicine

イタリア・ロンバルディア地方で、新型コロナウイルス感染症2019(COVID-19)リスクとアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)およびアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬服用の関連性を集団ベースの症例対照研究で検討。保険利用データベースを用いて、COVID-19患者6272例(症例群)と現地健康保険受益者3万759例(対照群)で両薬剤の服用状況と患者背景を比較した。 症例群と対照群を合わせた全対象症例の平均年齢(±SD)は68歳±13歳で、37%が女性だった。症例群と対照群のARB使用率は、それぞれ22.2%、19.2%(相対差13.3%)、ACE阻害薬使用率は23.9%、21.4%(相対差10.5%)だった。その他の降圧薬使用率も症例群の方が対照群よりも高く、とりわけループ利尿薬(13.9% vs. 7.8%、相対差43.6%)、ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬(3.8% vs. 2.4%相対差37.1%)で見られた両群の差は、ARBとACE阻害薬で見られたものよりも大きかった。このほか、症例群は対照群よりも降圧薬の併用、入院歴(心血管疾患、非心血管疾患を問わず)が多かった。...