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認知症の薬物療法、効果の科学的根拠は不十分

2020年5月12日  Annals of Internal Medicine

臨床的アルツハイマー型認知症(CATD)に対する薬物療法の効果を系統的レビューおよびメタ解析で検証。認知症の行動・心理症状(BPSD)に関する試験12件、BPSD以外の転帰に関する試験55件を対象とした。 コリンエステラーゼ阻害薬はプラセボに比べ認知のわずかな改善(標準平均差中央値0.30)、機能の改善なし-わずかな改善(同0.19)をもたらしたが、臨床全般印象度中等度以上の改善達成率に差はなく(絶対リスク差中央値4%)、有害事象による治療中止率の高さが主に低強度の科学的根拠で示唆された。中等-重度CATD患者のコリンエステラーゼ阻害薬+メマンチンはプラセボに比べ認知および臨床全般印象度を改善したが、機能は改善しないことが低-不十分な強度の科学的根拠で示唆された。BPSDに関する処方薬および全転帰に関するサプリメントの科学的根拠はほぼ不十分だった。 ...