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正常眼圧緑内障、視野障害なくても網膜血流減少

2020年8月23日  専門誌ピックアップ

半視野障害を伴う正常眼圧緑内障(NTG)患者43例43眼と年齢でマッチさせた健康被験者24例24眼を対象に、網膜血流(RBF)と光干渉断層撮影(OCT)による眼構造測定の関連を検討した。 その結果、NTG群の耳側動脈RBF値は視野障害のある半視野3.61μL/分、正常な半視野5.86μL/分(P<0.001)、側頭静脈RBF値は5.61μL/分、6.94μL/分(P=0.010)、網膜神経線維層厚(RNFLT)値は69.0μm、99.7μm(P<0.001)と、いずれも視野障害のある半視野の方が低かった。健康者群の正常半視野の耳側動脈RBF値は8.40μL/分(P<0.001)、側頭静脈RBF値は9.28μL/分(P<0.002)、RNFLTは122.8μm(P<0.001)で、NTG群の正常半視野よりも高かった。多変量モデル解析で、NTGでは視野障害の有無を問わず網膜血流が減少、正常半視野の網膜血流は、RNFLTで調整後もなお健常半視野より低かった。 ...