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新たな自己炎症性疾患「VEXAS症候群」を特定

2020年11月3日  New England Journal of Medicine

自己炎症性疾患への関与が示唆されるユビキチン関連遺伝子の欠失変異を同定すべく、末梢血エクソーム配列データを解析。サンガーシーケンス法、免疫ブロット法、免疫組織化学的検査、フローサイトメトリーおよびトランスクリプトームとサイトカインのプロファイル解析を実施した。 その結果、ユビキチン活性化酵素E1(UBA1)のメチオニン-41(p.Met41)に影響を及ぼす体細胞変異がある男性25例を特定した。このような患者は成人後期に、発熱、血球減少、骨髄球前駆細胞と赤血球前駆細胞の特徴的な空胞、異形成骨髄、皮膚および肺の好中球性炎症、軟骨炎、血管炎などを伴う治療抵抗性の炎症性症候群を発症し、致命的になることも多い。この25例のほとんどが、炎症性症候群(再発性多発性軟骨炎、Sweet症候群、結節性多発動脈炎または巨細胞動脈炎)および血液疾患(骨髄異形成症候群または多発性骨髄腫)、またはそのいずれかの臨床的基準を満たしていた。著者らは、この疾患をVEXAS(vacuoles, E1 enzyme, X-linked, autoinflammatory, somatic)症候群と命名した。 この記事への...