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急性心不全の院内死亡リスク予測モデルが精度良好

2020年12月9日  専門誌ピックアップ

日本国内の心不全レジストリ3件に登録された急性心不全患者の初診時のデータを用いて、院内死亡リスクを予測する簡便なモデルを開発し、予測性能を検証。4351例を開発コホート、1682例を検証コホートに用いた。 院内死亡リスクを予測する6項目の因子[年齢、収縮期血圧、血中尿素窒素、血清ナトリウム、アルブミン、ナトリウム利尿ペプチド(SOB-ASAPスコア)]を最終モデルに含めた。モデルは優れた識別能を示し(C統計量0.82)、死亡率の予測値と実測値の一致度は良好だった。モデルにより死亡リスクを6段階(14.5%から1%未満)に層別化できた。モデルの予測性能は独立した検証データセットでも確認された。 ■この記事に対する有識者のコメント 香坂俊 慶応義塾大学講師 循環器内科 リスクモデルは(論文の数は年々増えているが)簡単に作成できるものではない。第一に十分な量の患者データが必要であるし、第二に対象となるイベントがきっちりしたものでなくてはならない。 この論文では、同時期に急性心不全の患者登録を行っていた3つのレジストリ(ATTEND、REALITY、WET-HF)のデータを併用して、来院して...