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低温酸素化機械灌流で肝移植後の胆管合併症率低下

2021年3月4日  New England Journal of Medicine

心停止ドナーからの肝移植を実施する患者160例を対象に、低温酸素化機械灌流した肝を用いることで移植後の胆管合併症発生率が低下するかを多施設共同二重盲検比較試験で検討した(DHOPE-DCD試験)。主要評価項目は移植後6カ月以内の非吻合部胆管狭窄発生率とし、他の移植片関連合併症および一般的な合併症を副次評価項目とした。 78例に機械灌流肝、78例に対照の単純低温保存肝を移植した(4例にはこの試験で移植を施行せず)。非吻合部胆管狭窄発生率は、機械灌流群6%、対照群18%だった(リスク比0.36、95%CI 0.14-0.94、P=0.03)。機械灌流群の12%、対照群の27%に再灌流後症候群(リスク比0.43、95%CI 0.20-0.91)、それぞれ26%、40%に早期の同種移植片機能不全が認められた(リスク比0.61、95%CI 0.39-0.96)。機械灌流群の非吻合部胆管狭窄に対する累積治療数は、対照群の約4分の1だった。有害事象発現率は両群同等だった。 この記事への読者の皆様(医師)からのコメントを募集しています。(こちらから投稿していただくコメントは実名での投稿になり、匿名で...