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脳内グルタミン濃度が統合失調症の重症度マーカーとなる可能性

2021年5月9日  JAMA Psychiatry

統合失調症患者の脳内グルタミン酸(Glu)濃度と年齢、重症度、機能水準、抗精神病薬との関連を個別被験者データを用いたメガ解析で検討。プロトン磁気共鳴スペクトロスコピー研究42件から得た統合失調症患者1251例(平均年齢30.3歳)および健康なボランティア1197例(同27.5歳)のデータを解析した。 その結果、内側前頭皮質(MFC)Glu濃度(F1,1211.9=4.311、P=0.04)およびGlu+グルタミン(Glx)濃度(F1,1079.2 = 5.287、P=0.02)は患者の方がボランティアよりも低く、クレアチン濃度は患者の方が低いようだったが有意差はなかった(F1,1395.9=3.622、P=0.06)。患者とボランティアともに、MFC Glu濃度は年齢と負の相関を示し(Glu/Cr比F1,1522.4=47.533、P<0.001、脳脊髄液量で補正したGlu F1,1216.7= 5.610、P =0.02)、10年当たり0.2単位減少した。患者では、抗精神病薬の用量(クロルプロマジン換算量)にMFC Glu濃度(推定係数100mg当たり0.10減少、SE 0.03)...