PH合併HFpEF、levosimendanで6分間歩行距離が改善

肺高血圧症（PH）を合併した駆出率を維持した心不全（HFpEF）患者に用いる強心薬levosimendan静注が血行動態および運動耐容能にもたらす効果を無作為化プラセボ対照試験で検討（HELP試験）。患者44例への24時間のlevosimendan静注で、運動時肺動脈楔入圧（PCWP）が4mmHg以上低下した37例（平均年齢69±9歳、女性61％）を無作為化した。37例の安静時平均肺動脈圧（mPAP）は41.0±9.3mmHg、運動時PCWPは36.8±11.3mmHgだった。 その結果、プラセボ群に比べlevosimendan群で6週時の運動時PCWPに有意な低下は見られなかったが（差－1.4mmHg、95％CI －7.8-4.8、P＝0.65）、levosimendan群で安静時を含む全運動段階で測定したPCWPが低下した（平均差－3.9±2.0mmHg、P＝0.047）。プラセボ群に比べlevosimendan群で6分間歩行距離（6MWD）に29.3m（2.5-56.1、P＝0.033）の改善が見られた。 この記事への読者の皆様（医師）からのコメントを募集しています。（こちらか...