AZ社新型コロナワクチンによる血栓イベントリスクは低い

北欧2国（デンマークとノルウェー）で、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）のChAdOx1-Sワクチン（オックスフォード大学・アストラゼネカ社）接種後の血栓イベントを母集団ベースコホート研究で評価。2021年2月9日から3月11日の間にChAdOx1-S初回接種を受けた18-65歳の全国民（デンマーク：14万8792例、年齢中央値45歳、女性80％、ノルウェー：13万2472例、同44歳、78％）を一般集団の発生率と比較した。 ChAdOx1-S接種者の動脈イベント標準化罹病率は0.97（95％CI 0.77-1.20）だった。静脈性血栓塞栓イベントは、ワクチン接種群59件だったが一般集団予想率は30件で、標準化罹病率は1.97（1.50-2.54）、ワクチン接種10万回当たり11件（5.6-17.0）の超過イベントに相当した。脳静脈血栓症の発生率は予想以上に高く、標準化罹病率は20.25（8.14-41.73）、ワクチン接種10万回当たり2.5件（0.9-5.2）の超過イベントだった。血小板減少症/凝固障害の標準化罹病率は1.52件（0.97-2.25）、出血は1.23件（...