強化降圧治療、介入後も主要心血管事象や全死因死亡減少
2021年5月28日
New England Journal of Medicine
厳格な降圧目標(収縮期血圧120mmHg未満)を設けた強化降圧治療による心血管イベント発生率低下効果を検討した多施設共同並行群間無作為化試験SPRINTの最終結果を報告。糖尿病や脳卒中の既往がない心血管疾患高リスク患者9361例を対象に、収縮期血圧140mmHg未満を目標とした標準降圧治療群と比較。主要評価項目は、心筋梗塞、他の急性冠動脈症候群、脳卒中、急性非代償性心不全、心血管死の複合とした。 その結果、追跡調査期間中央値3.33年で、試験での複合イベント発生率と全死因死亡率は、強化降圧群の方が標準降圧群よりも有意に低かった(複合イベント発生率:1年当たり1.77% vs. 2.40%、ハザード比0.73、95%CI 0.63-0.86、全死因死亡率:1年当たり1.06% vs. 1.41%、同0.75、0.61-0.92)。低血圧、電解質異常、急性腎障害または急性腎不全、失神の重篤な有害事象発現率は、強化降圧群の方が有意に高かった。試験と試験後追跡調査のデータを統合すると(計3.88年)、治療の有益性および有害事象にはほぼ同じ傾向が見られたが、心不全発生率では群間差がなかった。 ...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。