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心停止後の低体温療法で死亡率改善せず

2021年6月22日  New England Journal of Medicine

院外心停止後の体温管理療法の効果を転帰の評価を盲検化した非盲検試験で検討。心原性と推定される院外心停止または原因不明の院外心停止後に昏睡状態となった成人患者1900例を体温33℃を目標に冷却し制御下で復温する低体温群と正常体温を目標に37.8℃以上の発熱を早期に治療する正常体温群に無作為に割り付けた。主要評価項目は6カ月時の全死因死亡とした。 主要評価項目を評価した1850例のうち、低体温群925例中465例(50%)と正常体温群925例中446例(48%)が6カ月時に死亡していた(低体温群の相対リスク1.04、95%CI 0.94-1.14、P=0.37)。機能的転帰を評価した1747例のうち、低体温群881例中488例(55%)と正常体温群866例中479例(55%)に中等度以上(修正ランキン尺度スコア4点以上)の障害が認められた(同1.00、95%CI 0.92-1.09)。低体温群の方が正常体温群よりも血行動態を損なう不整脈の発現率が高かった(24% vs. 17%、P<0.001)。その他の有害事象の発現率に群間差は認められなかった。 ■この記事に対する有識者のコメント 新...