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高齢者の複雑病変、PCIとCABGの10年転帰同等

2021年6月28日  Journal of the American College of Cardiology

SYNTAX Extended Survival試験に参加し、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)または冠動脈バイパス術(CABG)を受けた3枝病変(3VD)または左主幹部病変(LMD)がある冠動脈疾患患者1800例(70歳超31.9%)を対象に、高齢患者の10年時転帰を検討した。 その結果、PCI群とCABG群の10年全死亡率は高齢者(44.1% vs. 41.1%、ハザード比1.08、95%CI 0.84-1.40)、非高齢者(21.1% vs. 16.6%、同1.30、1.00-1.69)ともに有意差は見られなかった(交互作用のP=0.332)。高齢者群の5年時主要脳心血管イベント(MACCE)発生率はPCI群とCABG群で同等だったが(39.4% vs. 35.1%、同1.18、0.90-1.56)、非高齢者群ではPCI群の方がCABG群よりも有意に高かった(36.3% vs. 23.0%、同1.69、1.36-2.10、相互作用のP=0.043)。平均余命および5年時の生活の質に有意差は見られなかった。 ■この記事に対する有識者のコメント 香坂俊 慶応義塾大学講師 循環器...