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コロナ禍で小児の定期予防接種率が低下

2021年7月23日  Lancet

2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行が小児の定期予防接種率に及ぼした影響を行政データと世界疾病負担研究(GBD)データを用いたモデル研究で推定。2020年にジフテリア・破傷風・百日咳3種混合ワクチンの3回目接種(DTP3)と麻疹ワクチンの初回接種(MCV1)を受けなかった子どもの数を推定した。 その結果、2020年の推定予防接種率は、DTP3が76.7%、MCV1が78.9%で、これはCOVID-19流行がなかった場合に予想された接種率よりもそれぞれ7.7%、7.9%低下した。2020年1月から同年12月にDTP3接種を受けられなかった小児は3000万人、MCV1は2700万人と推定された。対象小児で2020年に予想される接種漏れと比較すると、COVID-19流行が原因で定期予防接種を受けなかった小児がDTP3で850万人、MCV1で890万人増加したことになった。世界全体で、2020年4月のワクチン接種率の落ち込みが最も大きく、GBDの広域地域別に見ても、全地域で同年3月と4月に接種率が低下していた。2020年後半は、推定月別接種件数が予想を上回る地域があった...