腎移植患者に新型コロナワクチン3回目接種が有益

フランスで、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）のmRNA-1273ワクチン（モデルナ社製）2回接種後に十分な抗体価が得られなかった腎移植患者159例（年齢中央値57.6歳、男性61.6％、移植後期間の中央値5.3年）に3回目接種（100μg）を実施し、抗体反応を検討した。2021年7月23日付JAMA誌Research Letterでの報告。 全例に2回目接種から中央値51日後に3回目接種を実施した。3回目接種から中央値28日後に抗体反応を測定すると、78例（49％）が抗体値50AU/mL以上だった（反応があった患者の抗体価中央値586AU/mL）。2回目接種の反応が弱かった患者は、抗体反応がなかった患者に比べて3回目接種後に抗体反応を示す確率が高かった（81.3％ vs. 27.4％、抗体価の補正後平均差894.89AU/mL、95％CI 377.41-1410.37、P＝0.001）。タクロリムス、ミコフェノール酸、ステロイドによる3剤併用免疫抑制療法を受けていた患者は他の治療を受けていた患者よりも抗SARS-CoV-2抗体の獲得率が低かった（35％ vs. 63％、同－6...