コロナワクチン接種後のVITT関連脳静脈血栓症の特徴
英国の43施設で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン接種後にワクチン誘発性免疫血栓性血小板減少症(VITT)の最もよく見られる病態、脳静脈血栓症を発症した患者95例を対象に、脳静脈血栓症の特徴およびVITTと転帰の関連を多施設共同研究で検討。入院中の血小板数最低値が150×109/L未満で、Dダイマー最高値が2000μg/Lを超える脳静脈血栓症をVITT関連と定義し、死亡した患者または入院終了時点で日常生活動作に介助を要する(改訂版ランキン尺度3-6)患者の割合(主要転帰)をVITT群と非VITT群で比較した。 その結果、77例がVITT関連で、25例が非VITT関連だった(年齢中央値47歳 vs. 57歳、P=0.0045)。VITT患者は非VITT患者と比較すると、頭蓋内静脈の血栓形成が多く(中央値3例vs. 2例、P=0.041)、頭蓋外の血栓症の頻度が高かった(44% vs. 4%、P=0.0003)。死亡または要介助の発生頻度は、VITT患者の方が非VITT患者よりも高く(47% vs. 16%、P=0.0061)、VITT患者では、非ヘパリン抗凝固薬投与例...
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