アトピー予防の新生児BCG接種、根拠は不十分

新生児BCG（カルメット・ゲラン桿菌）ワクチン接種による乳児アトピー性皮膚炎予防効果を無作為化比較試験で検討（MIS BAIR試験）。乳児1272例を出生時BCG-Denmark接種またはBCG非接種（対照）に割り付けた。主要評価項目は、3カ月に1回の質問票で評価する12カ月間の湿疹発生率とした。 その結果、12カ月湿疹発生率はBCG群32.2％、対照群36.6％だった（調整後リスク差－4.3％、95％CI －9.9-1.3、多重代入モデル）。12カ月来院時のアトピー性皮膚炎病変有病率がBCG群15.7％、対照群19.2％（同－3.5％、－8.0-1.0）、ステロイド外用薬の使用率が35.7％、39.0％（同－3.3％、－9.2-2.7）、アトピー性皮膚炎スコアが重度の割合が7.3％、10.2％（同－3.0％、－8.8-2.7）だった。高リスク児（両親がアトピー）344例の12カ月湿疹発生率はBCG群35.3％、対照群46.8％だった（同－11.5％、－21.9-－1.2、治療必要数8.7、95％CI 4.6-83.3）。...