1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 大気汚染、低濃度でも死亡リスク上昇

大気汚染、低濃度でも死亡リスク上昇

2021年9月9日  British Medical Journal

欧州6カ国で、低濃度の大気汚染への長期曝露と死亡率の関連を検討[Effects of Low-Level Air Pollution: A Study in Europe(ELAPSE)]。一般成人集団から募集した32万5367例を平均19.5年追跡し、居住地の微小粒子状物質(PM2.5)、二酸化窒素、オゾン、ブラックカーボンによる空気汚染濃度と死亡率の関連を統計モデルで解析した。主要評価項目は、自然死亡と死因別死亡率とした。 対象期間中に4万7131例が死亡した。PM2.5、二酸化窒素、ブラックカーボンへの曝露量が多いほど、ほとんどの転帰のリスクが有意に上昇した。PM2.5が5μg/m3増加すると自然死数が13%増加し、二酸化窒素が10μg/m3相当増加すると自然死数が8.6%増加した。PM2.5、二酸化窒素、ブラックカーボンとの関連は低濃度でも大きく、PM2.5の暴露量が米国基準値の12μg/m3を下回る5μg/m3の増加で自然死が29.6%増加した。...