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特定の抗精神病薬長期使用で乳がんリスク上昇

2021年9月23日  専門誌ピックアップ

フィンランドの全国レジストリを用いて、統合失調症女性患者の抗精神病薬使用と乳がんの関連をコホート内症例対照研究で検討。統合失調症女性患者3万785例のうち乳がんと診断された1069例をマッチさせた対照5339例と比較した。 その結果、対照群と比較すると、プロラクチン値が上昇しにくい(prolactin-sparing)抗精神病薬(クロザピン、クエチアピン、アリピプラゾール)では、1-4年間の累積曝露(1年未満の曝露に対する調整オッズ比0.95、95%CI 0.73-1.25)、5年以上の曝露(同1.19、0.90-1.58)ともに乳がんリスク上昇との関連は認められなかった。 プロラクチン値を上昇させる抗精神病薬(上述以外)では、1-4年の曝露に乳がんリスク上昇との関連はなかったが、5年以上の曝露(同1.56、1.27-1.92、P<0.001)でリスクが上昇した。...