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認知症患者の転倒は抗精神病薬とChE阻害薬開始前期間に多い

2021年9月27日  British Medical Journal

台湾の健康保険データベースを用いて、高齢認知症(major neurocognitive disorders)患者の抗精神病薬およびコリンエステラーゼ(ChE)阻害薬(ChE)使用と転倒・骨折リスクとの関連を自己対照症例集積研究で検討。2006-17年に転倒歴または骨折歴があり、抗精神病薬とChE阻害薬を新たに処方した65歳以上の患者1万5278例を対象に、条件付きポアソン回帰で薬剤の単独または併用による治療期間と非治療期間を比較した。 その結果、転倒・骨折の100人年当たりの発生率は、非投与期間8.30、投与前期間(投与開始前14日間)52.35、2剤併用期間10.55、抗精神病薬単独投与期間10.34、ChEI単独投与期間9.41だった。非投与期間と比べると、転倒および骨折リスクは、投与前期間が最も高く(調整発生率比6.17、95%CI 5.69-6.69)、次いで2剤併用期間(同1.35、1.26-1.45)、抗精神病薬単独期間(同1.33、1.24-1.43)、ChEI単独期間(同1.17、1.10-1.24)だった。...