ICU患者のVAP、プロバイオティクスで予防できず

集中治療室（ICU）で72時間以上機械的換気を受ける重症患者2650例を対象に、ラクトバチルスラムノサスGGの効果を無作為化プラセボ対照試験で検討。患者を実薬群（ラクトバチルスラムノサスGG 1×1010コロニー形成単位を1日2回経腸投与）とプラセボ群に割り付けた。主要評価項目は人工呼吸器関連肺炎（VAP）とした。 患者の平均年齢は59.8歳（女性40.1%）、ICU患者の重症度を示すAPACHE IIスコアの平均は22.0点、投与期間中央値は9日間だった。実薬群の21.9％、プラセボ群の21.3％がVAPを発症した（ハザード比1.03、95％CI 0.87-1.22、P＝0.73、絶対差0.6％、95％CI －2.5-3.7％）。実薬群の1.1％、プラセボ群の0.1％に、無菌部位でのラクトバチルスラムノサス検出、非滅菌部位での単一菌種または優勢菌種検出の有害事象が発生した（オッズ比14.02、95％CI 1.79-109.58、P＜0.001）。...