日本など2カ国の101施設で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の成人入院患者1525例を対象に、標準治療(全身性コルチコステロイド、抗ウイルス薬など)と併用するバリシチニブの有効性と安全性を第III相二重盲検無作為化プラセボ対照試験で検討した(COV-BARRIER試験)。 その結果、複合主要評価項目(28日時までの高流量酸素、非侵襲的換気、侵襲的換気への移行または死亡)発生率はバリシチニブ群27.8%、プラセボ群30.5%だった(オッズ比0.85、95%CI 0.67-1.08、P=0.18)。28日全死因死亡率はバリシチニブ群8%、プラセボ群13%で(ハザード比0.57、95%CI 0.41-0.78、名目上のP=0.0018)、死亡率が相対的に38.2%低下した。両群の重篤な有害事象(バリシチニブ群15% vs. プラセボ群18%)、重篤な感染症(同9% vs. 10%)、静脈血栓塞栓イベント(同3% vs. 3%)の頻度はほぼ同じだった。...
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