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ACS疑いの急性胸痛に早期冠動脈CTは有益か

2021年10月10日  British Medical Journal

急性胸痛を主訴に救急部を受診した急性冠症候群(ACS)中リスク(平均GRACEスコア115点)の患者1748例を対象に、標準治療に加えた早期冠動脈造影CT実施による臨床転帰改善効果を無作為化試験で検討。主要評価項目は、1年後の全死因死亡、再発性1型または4b型心筋梗塞の発現とした。 無作為化から冠動脈造影CTまでの時間の中央値は、4.2時間だった。主要評価項目は、CT冠動脈造影群の5.8%、標準治療単独群の6.1%に発現した(調整ハザード比0.91、95%CI 0.62-1.35、P=0.65)。侵襲的冠動脈造影の実施率は、CT冠動脈造影群54.0%、標準治療単独群60.8%だった(同0.81、0.72-0.92、P=0.001)が、冠動脈血行再建、薬物療法の使用および再発予防治療に群間差はなかった。早期冠動脈造影CTにより入院期間がわずかに長くなった(中央値0.21日増加)。...