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重度肥満児の一部からGNAS遺伝子変異を検出

2021年10月17日  New England Journal of Medicine

重度肥満小児2548例にエクソームシーケンシングとターゲットリシーケンシングを実施したところ、22例からGNAS変異が予期せず見つかった。この22例を対象に、GNAS変異がメラノコルチン4受容体(MC4R)シグナル伝達に及ぼす影響によって肥満が説明できるかを検討した[GNAS変異は、発達遅延、低身長、骨格異常などの症状が見られるオルブライト遺伝性骨異栄養症のほか、母方由来アレルに変異があると肥満およびホルモン抵抗性(偽性副甲状腺機能低下症)の原因となる]。 その結果、ほとんどのGNAS変異がMC4Rシグナル伝達を阻害していた。12-18歳の患児11例中6例に成長抑制が見られた。この患児では、変異によって成長ホルモン放出ホルモン受容体のシグナル伝達が阻害されていたが、このシグナル伝達経路に影響を及ぼさない変異がある患児では成長抑制が見られなかった(身長の平均標準偏差スコアそれぞれ-0.90 vs. 0.75、P=0.02)。チロトロピン受容体のシグナル伝達を阻害するGNAS変異があると発達遅延が見られたほか、チロトロピン値(平均8.4mIU/L)がGNAS変異のない重度肥満児340例(3...