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世界のがん患者の15%がロックダウンを理由に手術延期

2021年10月20日  The Lancet Oncology

世界61カ国466施設で根治目的の切除術を予定していた成人がん患者(18歳以上)を対象に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行拡大によるロックダウンが固形がん15種の予定手術に及ぼした影響を前向きコホート研究で検討。 オックスフォード大学COVID-19政策厳格化指数(OxCGRT)の国別平均スコアを用いて、患者を軽い外制限、中規模ロックダウン、全国的ロックダウンの3群に分類し、非手術率(予定手術を施行しなかった患者の割合)を比較した。 その結果、中央値23週間(5.7カ月)の非手術率は、軽い制限群が0.6%、中規模ロックダウン群が5.5%(補正後ハザード比0.81、95%CI 0.77-0.84、P<0.0001)、全国的ロックダウン群が15.0%(同0.51、0.50-0.53、P<0.0001)だった。 術前化学療法を実施していない患者では、ロックダウン実施中に診断から12週以降の手術が増加したが(軽い制限9.1%、中規模ロックダウン10.4%、全国ロックダウン23.8%)、手術延期の期間が延びても腫瘍切除率に差はなかった。...