入院コロナ患者、治療量の低分子ヘパリンで死亡減

米国の新型コロナウイルス感染症（COVID-19）高リスク入院患者257例（Dダイマー値が正常上限の4倍以上またはsepsis-induced coagulopathy scoreが4点以上）を対象に、血栓予防に用いる治療用量の低分子ヘパリン（LMWH）の有効性と安全性を評価した（HEP-COVID多施設共同無作為化臨床試験）。 有効性主要評価項目は、静脈血栓塞栓症（VTE）、動脈血栓塞栓症（ATE）または全死因死亡とした。83例（32.8％）が無作為化による割り付け時にICU内で治療を受けていた。 その結果、253例（平均66.7歳、男性53.8％）を解析の対象とした。有効性主要評価項目は、標準用量ヘパリン群の41.9％、治療用量ヘパリン群の28.7％に発現した（相対リスク0.68、95％CI 0.49-0.96、P＝0.03）。 安全性評価の大出血発現率は、標準用量ヘパリン群1.6％、治療用量ヘパリン群4.7％だった（同2.88、0.59-14.02、P＝0.17）。主要有効性評価項目は、非ICU患者で減少した（36.1％ vs. 16.7％、同0.46、0.27-0.81、P＝0...