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PM2.5濃度が低い地域への移住で死亡リスク低下

2021年10月21日  British Medical Journal

カナダで居住地周囲の微粒子状物質(PM2.5)への長期曝露の変化と死亡率との関連を人口ベースの準実験的研究で調査。1996、2001、2006年の国勢調査に基づき、調査日前に一定の住所に5年以上居住し、その後移住した25-89歳の66万3100人を対象とした。 その結果、PM2.5濃度の高い地域から中間濃度の地域または低い地域への移住で年間PM2.5曝露量が10.6μg/m3からそれぞれ7.4μg/m3、5.0μg/m3に低下し、濃度の低い地域から中間濃度または濃度が高い地域への移住で年間PM2.5曝露量が4.6μg/m3からそれぞれ6.7μg/m3、9.2μg/m3へと上昇した。 PM2.5曝露が高濃度から中間濃度へ低下した人では、移住後5年で死亡率が6.8%低下した。PM2.5への曝露量低下に心血管代謝系因子に起因する死亡との最も強い関連を認め、PM2.5への曝露量増加に呼吸器系に起因する死亡に最も強く関連した。がん関連死とPM2.5曝露の変化との関連を示す強力な科学的根拠はなかった。...