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COVID-19の呼吸器不全にtPAボーラス+ヘパリンの安全性確認

2021年10月22日  Chest

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による重症呼吸器不全患者50例を対象に、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)アルテプラーゼの肺機能改善効果を実践的迅速適応多施設無作為化比較試験で検討(STARS試験)。試験は対照群(標準ケア)とtPAボーラス投与+ヘパリンまたはtPA点滴投与+ヘパリンを比較する第I相、第II相の2段階で実施した。 その結果、重度出血事象は発現しなかった。tPAボーラス群では、治療前よりも6-168時間後の動脈血酸素分圧(PaO2)/吸入中酸素濃度(FiO2)比が有意に増加したが(P<0.017)、対照群では有意な改善は見られなかった。48時間時のPaO2/FiO2比(P=0.11)、複合評価項目(48時間時でのPaO2/FiO2の50%以上改善または200以上)達成率(P=0.03)、人工呼吸器離脱期間(P=0.11)、院内死亡率(P=0.19)に統計的有意差は見られなかった。tPA点滴群でも便益は認められなかった。...