ASDの徴候示す乳児、先制介入で重症度低下

自閉症スペクトラム障害（ASD）の初期徴候を示す生後9-14カ月の乳児104例を対象に、前駆期に開始する先制介入（iBASIS-VIPP：ビデオを用いた全10回の社会的コミュニケーション介入）の有効性をオーストラリアの2施設で実施した無作為化試験で検討。介入前（生後12カ月頃）、介入終了（生後18カ月頃）、2歳時、3歳時にAutism Observation Scale for Infants（AOSI）とAutism Diagnostic Observation Schedule -Second Edition（ADOS-2）を用いてASD症状重症度を評価した。 その結果、計89例（先制介入＋通常治療群45例、通常治療単独群44例）が3歳時に評価を受けた。先制介入によりASD症状重症度が低下した［曲線間の面積（area between curves）－5.53、95％CI －∞-－0.28、P＝0.04］。介入群は通常治療単独群よりも3歳時のASD診断のオッズが低かった（6.7％ vs. 20.5％、オッズ比0.18、95％CI 0-0.68、P＝0.02）。...