慢性腰痛の心理学的治療、疼痛緩和効果が1年後も持続

慢性腰痛患者151例を対象に、疼痛の原因および恐怖に対する患者の思考の転換を目的とした4週間の心理学的治療（pain reprocessing therapy：PRT）による疼痛緩和効果を無作為化試験で検討。治療前の平均疼痛スコアは4.10点だった。 その結果、治療後の平均疼痛スコアはPRT群1.18点、プラセボ群2.84点、通常治療群3.13点だった（Hedgesのg：PRT vs. プラセボ－1.14、P＜0.001、PRT vs. 通常ケア－1.74、P＜0.001）。この治療効果は1年後も持続し、平均疼痛スコアはPRT群1.51点、プラセボ群2.79点、通常治療群3.00点だった（Hedgesのg：PRT vs. プラセボ－0.70、P＝0.001、PRT vs. 通常治療－1.05、P＜0.001）。縦断的磁気共鳴機能画像（fMRI）の解析では、プラセボとの比較でPRTによる前帯状皮質と前頭前野の腰痛に対する反応の低下、通常治療との比較でPRTによる前部島皮質の反応の低下、プラセボおよび通常治療との比較でPRTによる前頭前野および前帯状皮質から1次体性感覚野への安静時接合（r...