アルツハイマー病患者のアパシーにメチルフェニデートが有効

米国の認知症ケア専門クリニック9施設およびカナダの1施設で、アパシー症状があるアルツハイマー病（AD）患者200例（年齢中央値76歳、男性66％）を対象に、メチルフェニデートによるアパシー改善効果を無作為化プラセボ対照試験で検討した（ADMET 2試験）。 その結果、メチルフェニデート群6カ月時の神経精神症状評価表（NPI）アパシースコアの低下度がプラセボ群よりも大きかった（平均差－1.25、P＝0.002）。NPIアパシースコアの低下度は最初の100日間が最も大きく、プラセボ群に対するメチルフェニデート群のアパシー症状消失のハザード比は2.16（95％CI 1.19-3.91、P＝0.01）だった。Alzheimer’s Disease Cooperative Study Clinical Global Impression of Change（ADCS-CGIC）による評価改善のオッズ比は1.90（95％CI 0.95-3.84、P＝0.07）だった。重篤な有害事象17件はいずれも試験薬との関連を認めず、安全性に有意な群間差は見られなかった。...