NAFLD、肝線維化F3、F4で死亡リスク上昇
2021年10月29日
New England Journal of Medicine
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の成人患者1773例の転帰を多施設共同前向き研究で評価。追跡期間は中央値4年間だった。 その結果、肝線維化の進行とともに全死因死亡率が上昇した(100人年当たりの死亡率:F0-F2 0.32、F3 0.89、F4 1.76)。肝合併症の発症率も線維化進行度(F0-F2 vs. F3 vs. F4)に伴い高くなった(100人年当たりの発症率:静脈瘤出血0.00 vs. 0.06 vs. 0.70、腹水0.04 vs. 0.52 vs. 1.20、脳症0.02 vs. 0.75 vs. 2.39、肝細胞がん0.04 vs. 0.34 vs. 0.14)。 F4は2型糖尿病発症率がF0-F2より高く(100人年当たり7.53 vs. 4.45)、推算糸球体濾過量が40%以上低下する患者の割合も高かった(同2.98 vs. 0.97)。年齢、性別、糖尿病、組織学的重症度などで補正後、肝代償不全事象(静脈瘤出血、腹水、脳症)の発現率に全死因死亡率上昇との関連を認めた(補正後ハザード比6.8、95%CI 2.2-21.3)。...
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