運動で乳がん手術後の上肢障害が改善

乳がん手術後の上肢障害リスクがある女性患者392例（平均年齢58.1歳）を対象に、構造化運動プログラムによる機能および健康関連QOL改善効果を多施設共同無作為化対照試験で評価（UK PROSPER試験）。患者を通常ケア＋（ストレッチや筋力トレーニング、行動変容技テクニックなどを取り入れた）構造化運動プログラム群と通常ケア単独群に無作為化により割り付けた。主要評価項目は、12カ月時のDisability of Arm, Hand and Shoulder（DASH）質問票の得点とした。 その結果、運動群の上肢機能改善度が通常ケア単独群よりも良好だった（平均DASH得点：運動群16.3点、通常ケア群23.7点、補正平均差7.81点、95％CI 3.17-12.44、P＝0.001）。運動群の方が12カ月時に数値尺度で測定した疼痛強度が低く（同－0.68、－1.23-－0.12、P＝0.02）、上肢障害症状も少なかった（同－2.02、－3.11-－0.93、P＝0.001）。運動群に合併症、リンパ浮腫、有害事象の増加は認められず、患者1人当たりの費用も低く（平均－387ポンド、95％CI －...