COVID-19入院患者、アスピリンで死亡減らず

英国、インドネシアおよびネパールの計181施設で、新型コロナウイルス感染症（COVID-19）入院患者1万4892例を対象に、標準治療と併用するアスピリン（1日1回150mg）の有効性と安全性を無作為化対照非盲検プラットフォーム試験で評価した（RECOVERY試験）。 その結果、アスピリン併用群17％、標準治療単独群の17％が28日以内に死亡した（率比0.96、95％C I 0.89-1.04、P=0.35）。アスピリン併用群は、入院期間がやや短く（中央値8日 vs. 9日）、28日以内の生存退院率が高かった（75％ vs. 74％、率比1.06、95％CI 1.02-1.10、P＝0.0062）。治療前に侵襲的機械換気を実施していなかった患者では、侵襲的機械換気と死亡の複合転帰の割合に有意差はなかった（21％ vs. 22％、リスク比0.96、95％CI 0.90-1.03、P＝0.23）。アスピリンの使用に血栓性事象減少（4.6％ vs. 5.3％、絶対減少率0.6％）および大出血事象増加（1.6％ vs. 1.0％、絶対増加率0.6％）との関連性を認めた。...