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PCI後の造影剤関連AKIを予測するリスクスコアを作成

2021年11月29日  Lancet

経皮的冠動脈形成術(PCI)を実施した患者の造影剤関連急性腎障害(AKI)リスクを推定する簡易リスクスコアの作成を試みた。PCI実施前と実施後48時間以内のクレアチニン測定値が得られた患者を組み入れ、2012-17年に治療を受けた患者を導出コホート(1万4616例、平均年齢66.2歳、女性29.2%)、2018-20年に治療を受けた患者を検証コホート(5606例、平均年齢67.0歳、女性26.4%)とした。 860例(4.3%)に造影剤関連AKIが発生した。造影剤関連AKIの独立予測因子は、PCI前の変数のみを扱ったモデルでは臨床症状、推算糸球体濾過量、左室駆出率、糖尿病、ヘモグロビン、基礎血糖値、うっ血性心不全、年齢だった。PCI手技関連変数も含めたモデルでは、造影剤の量、手技中の出血、手技後の血流がない(または少ない)、PCI部位の複雑な解剖学的構造が加わったが、リスクスコアの識別性の向上はわずかだった。...