ハーラー症候群にHSPC遺伝子治療が有望
2021年11月30日
New England Journal of Medicine
ハーラー症候群(重症ムコ多糖症I型、MPSIH)患児8例を対象に、α-L-イズロニダーゼ(IDUA)ex vivo遺伝子導入造血幹細胞・前駆細胞(HSPC)を用いた遺伝子治療の有効性および安全性を評価する第I/II相試験の中間結果が報告された。 患児の平均年齢は1.9歳だった。追跡調査期間中央値2.10年の時点で、安全性は既知の自家造血幹細胞移植にみられたものとほぼ同じだった。全患児に遺伝子修正細胞の迅速かつ持続的な生着がみられ、1カ月以内に血中IDUA活性が生理学的範囲を超え、最新の追跡調査時まで持続した。尿中グリコサミノグリカン(GAG)排泄量が急激に減少し、12カ月時には評価した5例中4例では正常値に達した。脳脊髄液中IDUA活性値も治療後には検出可能となり、GAGの局所クリアランスとの関連を認めた。認知能力、運動能力の安定、脳・脊椎MRI画像所見の改善または安定がみられ、関節のこわばりが軽減した。WHOの成長曲線と一致する正常な成長がみられた。...
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