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出血低リスク者でDAPTとSAPTの消化管粘膜障害を比較

2021年12月3日  Journal of the American College of Cardiology

経皮的冠動脈形成術(PCI)後のさまざまな抗血小板療法が消化管粘膜障害発現に及ぼす影響を新たな磁気カプセル内視鏡検査を用いた無作為化試験で検討。6カ月間の抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)を実施した後に潰瘍または出血を認めなかったPCI施行患者505例をアスピリン+プラセボ、クロピドグレル+プラセボ、アスピリン+クロピドグレル(DAPT)に無作為化により割り付け、6カ月間治療した。 その結果、12カ月時のカプセル内視鏡検査で評価した粘膜障害(びらん、潰瘍形成または出血)発現率は、SAPTの方がDAPTより低かった(94.3% vs. 99.2%、P=0.02)。アスピリン単剤群とクロピドグレル単剤群の消化管への影響はほぼ同じだった。無作為化時にびらんを含む消化管障害がなかった患者68例では、新規の潰瘍(SAPT 8.5% vs. DAPT 38.1%、P=0.009)を含む胃腸管障害の発生率(68.1% vs. 95.2%、P=0.006)、6-12カ月の消化管出血の臨床的発生率(0.6% vs. 5.4%、P=0.001)はSAPTの方が低かった。...