リチウムで双極性障害とうつ病の自殺関連事象減らず

米国の退役軍人医療センター29施設で、6カ月以内に自殺行動があったか自殺予防のため入院したかした双極性障害またはうつ病患者を対象に、通常治療に追加したリチウム（炭酸リチウム徐放錠600mg/日から開始）による反復的な自殺関連事象抑制効果を二重盲検プラセボ対照無作為化試験で検討した。 試験は519例（リチウム群255例、プラセボ群264例）を無作為化により割り付けた後、無益性のため中止された。反復的な自殺関連事象（自殺企図、中断された企図、自殺予防のための入院、自殺による死亡）の発生に群間差はなかった（ハザード比1.10、95％CI 0.77-1.55）。リチウム群65例とプラセボ群62例の計127例（24.5％）に自殺関連事象が発生した。リチウム群1例とプラセボ群3例が死亡した。...