1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 前立腺がんPSA検査にスタチンの影響はあるか?

前立腺がんPSA検査にスタチンの影響はあるか?

2021年12月7日  JAMA Oncology

フィンランで、スタチン系薬剤の使用が前立腺特異抗原(PSA)検査結果に及ぼす影響を住民を対象とした無作為化臨床試験(Finnish Randomized Study of Prostate Cancer Screening)のコホートの事後解析で評価。1996年3月から1999年12月までの間に男性7万8606例(年齢中央値59歳)をPSA検査群(介入)と通常診療群(対照)に無作為化により割り付けし、2015年12月まで追跡調査した。 その結果、PSA検査でスタチン非使用者の前立腺がん罹患率が増加した(1000人年当たり介入11.2 vs. 対照群8.6、率比1.31、95%CI 1.24-1.38)が、スタチン使用者には罹患率の増加は認められなかった(同6.9 vs. 5.9、1.02、0.95-1.10、交互作用のP<0.001)。スタチン使用者では低リスク(グリーソンスコア6)の限局性腫瘍の発生率が低かったが、グリーソンスコア8-10の腫瘍検出率は同等だった。スタチン使用の有無を問わず、検査により転移性腫瘍の発生率が低下した。...