PICCとミッドライン、短期留置ではどちらが安全？

末梢挿入型中心静脈カテーテル（PICC）とミッドラインカテーテルの安全性をコホート研究で検討。血管アクセス困難または30日以下の抗菌療法を適応としてPICC（5758例）またはミッドラインカテーテル（5105例）を留置した患者（計1万863例、年齢中央値64.8歳、女性52.8％）のデータを解析した。主要評価項目は、重大合併症［症候性カテーテル関連深部静脈血栓症（DVT）、カテーテル関連血流感染、カテーテル閉塞の複合］とした。 患者データなどで調整後、重大合併症発生リスクはPICC群の方がミッドラインカテーテル群よりも高かった（オッズ比1.99、95％CI 1.61-2.47）。閉塞（ミッドライン2.1％ vs. PICC 7.0％、P＜0.001）と血流感染（同0.4％ vs. 1.6％、P＜0.001）の発生率はミッドラインの方が低かったが、DVTリスクに有意差はなかった。time-to-eventモデルでは、閉塞と血流感染の転帰は類似していたが、DVTリスクはPICC群の方がミッドラインカテーテル群よりも低かった（ハザード比0.53、95％CI 0.38-0.74）。...